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February 24, 2011

東京大学知的資産経営総括寄付講座 2011.2.23

東京大学主催の第22回知的資産経営総括寄付講座公開セミナー「21世紀の日本の企業」
~ アジアの成長と共に歩む新たな競争優位構築に向けて ~
に参加してきました。

担当は、小川紘一 東京大学 知的資産経営総括寄付講座 特任教授で、 ゲスト講師として :西口泰夫氏 同志社大学教授 ( 元・京セラ社長、会長 )及び 佐伯耕三氏 (経済産業省)でした。

以下、私のメモから

★西口泰夫(元京セラ社長)による、新たな技術経営の取り組みの提案。

1. 日本のエレクトロ産業の低迷とその要因
 世界の売り上げと、営業利益率の関係をみると、日本の企業は低迷し、売り上げはそこそこだが、営業利益率は非常に低い。では、以前からそうだったのか? 1970年代 エレクトロ 9%程度 自動車は7%程度。その後、1980年代頃から落ちていく。
 過去20年経済が成長しなかったのは、日本だけ。

 要因の一つ/円高
 もう一つは、世界経済の大変革(1980年代、きっかけは、1989年のベルリンの壁崩壊あたり)

 電子器機の技術がパラダイムシフトした。アナログからデジタルへ。アナログの時代まではよかった。デジタルの時代におかしくなってきている。 
 1970年代 企業内垂直構造(例えばソニー)だった。作っているところが高収益だった。
 現代では、(例えばアップル)水平分業が勝利。自分では作っていない。
 技術を活かしきることが重要

 アメリカの特許 液晶 日本20000件だが・・・事業で勝っていない。
 日本のある企業の特許 1990年から6年 特許1000件中465件捨てている。事業に役立っていないことの現れ。特許の消滅率とビジネスとの関係 営業利益率にマイナスに働く。
 
 企業の総合力を発揮する技術経営がなされていないのではないか。経営戦略と技術戦略の一体化が必要。
 いついつまでに、売り上げを上げたい/そのために、自社にある資源は?/無いなら外から調達。
 全体最適に向かって、それぞれの機能組織に必要なことをやる。そういう時代。

 日本は、自前の技術あったのか? 実はなかったのだ。冷戦構造の中で、アメリカが防波堤として、日本に技術供与した。現代の情報通信の技術は、軍事産業であり、日本に基本技術なし。1980年のはじめからわかっていた。日本は、もともと海外へ物を売るのが下手だった。アメリカの下、アメリカのオーダーに従って物を作ってアメリカ市場で売っていただけ。だから、英語も上手になる必要がなかった。

2.新たな技術経営、成長戦略が必要
 技術を徹底的に経営に活かす工夫をする。その努力をしているのか。そういう議論をしているのか。
ポスト情報化時代がくる。グローバルに広がる社会インフラ技術。インフラに対する技術は日本の強み。水、電気、鉄道運行技術など。430兆円の市場がある。アラブで韓国勢に原子力で負けた。日立はハードを売り込んだ。韓国はソフトを売り込んだ。そこで、日本ではサービス会社(電力会社)が中心になって売り込むようになった。サービスを含めて売る。「もの」と「こと」を売る。産業構造ビジョンを参考に。


★佐伯耕三氏 (経済産業省)

日本の企業は、研究開発費を削減、原価消却等をして利益出しをしている。
設備投資より原価消却が多い。オイルショック以後、投資が減っている。
高度成長期、投資の意欲はあった。90年代以降、キャッシュフロー内での投資。投資意欲がなくなっている。一方、海外への投資が増えている。海外従業者比率が右肩上がり。
韓国は、ウォンを売ってドルを買い、ドルを売って円を買っている。意識的にウォン安にしている。

日本は、研究開発をしても、回収前に追い抜かれる。ただし、日本のマーケットで安定する。外にはグルーバル基準、中では、ガラパゴズで参入障壁。
景気が悪いとき、日本は投資を減らし、シェアを落とす。韓国は投資はそのままにし、景気が良くなったときに、シェアを上げる。
事業に貢献する技術を開発しない限りその投資は意味がない。

以上、忘備録でした。

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Comments

遠山さんのフィルタを通した簡潔なまとめは、とても参考になります。

Posted by: IP Analyst | February 24, 2011 at 06:55 AM

IP Analyst さん
いつもありがとうございます。

Posted by: pattom | February 26, 2011 at 12:37 AM

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