知財学会第7回年次学術研究発表会
前の記事の続きですが・・・
日本知財学会の第7回年次学術研究発表会が開催され、そこで、知財人財育成研究分科会セッションが開かれます。
<6月14(日)10時00分~12時00分>
詳しくは、http://www.ipaj.org/research/research.html
■ セッションタイトル
「オープンイノベーション時代の知財マネジメント人財」
?どのように次世代知財マネジメント人財を育成するか?
■ セッションメンバー
★挨拶
井口泰孝(日本知財学会理事 本分科会担当、八戸工業高等専門学校 校長)
★パネラー:(五十音順)
江村克己(日本電気株式会社 知的資産統括本部長)
辻村英雄(サントリーホールディングス株式会社 常務執行役員、R&D企画部長、生産企画部・知的財産部担当、日本知的財産協会副会長)
三宅俊雄(株式会社 林原生物化学研究所 常務取締役)
★コメンテータ
浅見正弘(富士フイルム株式会社 執行役員、先端コア技術研究所所長)
★モデレータ
妹尾堅一郎(東京大学 特任教授(知的資産経営))
■ 概要
本セッションでは、プロパテント時代からプロイノベーション時代に急速に移行する環境を踏まえ、次のような観点で議論を行っていきます。
・プロイノベーション時代とはどのような時代か
・そこでは、どのような知財マネジメントが求められか
・その知財マネジメントを担うべき人財は、どのような役割と機能を果たすのか
・そのような人財は、どのような資質と能力と活動が求められるのか
・そのような人財を、どのようにして育成していくべきか 等々
セッションパネラーならびにコメンテータとして、世界的大企業と地域の国際的中小企業、あるいはバイオとITC、食品と素材等の各分野の知財関係役員の方々をお招きしました。本テーマについて、真摯かつ楽しく本音の議論を行ったいただくことになっています。企業の知財部員等の育成について、また次世代知財マネジメント人財について、あるいはプロイノベーションの知財マネジメントへの影響等に関心をお持ちの方々、ぜひとも参加ください。
■ セッション趣旨
我が国では、2002年以来産官学連携に「知財立国」に向けて、様々な制度改革と環境整備の充実が図られると共に、整備された環境を充分に活用できる人材の育成が行われてきていた。その結果、我が国全体の知的財産マインドは徐々に高まりつつあり、また知的財産専門人材の充実が図られている。
しかしながら、世界の状況は急速に進展している。世界経済のグローバル化の進展に伴い、産業・企業・事業の競争力の強化や、あるいは科学技術を資源として社会に新価値をもたらすイノベーション進展が強く求められている。また、製品サイクルの短縮化に伴う技術開発のスピードの加速化や、技術の高度化・複雑化と相まってNIES/BRICs等の新興国の台頭による産業構造の国際水平分業化が急激に進みつつある。これらを背景として、外部技術を活用した研究開発の進展、技術のオープンとクローズの使い分け等による標準普及・市場拡大戦略の進展、先進国と新興国の共闘によるコラボレーションの進展等々、新しいイノベーションモデルに基づく戦略的なビジネス展開がグローバルに加速している。
しかしながら、残念ながら、現在の日本は「技術で勝って、事業で負ける」ことを重ねている。これは技術が国際的に劣るためではなく、むしろ技術を含めた広義の知財の活用の仕方が欧米の企業に比して遅れているためだと考えられる。最近の研究成果等 によれば、欧米諸国の“勝ち組企業”では「研究開発戦略、事業戦略、知財戦略の三位一体化」が単なるお題目ではなく、以下のような本質的な内容を伴う融合的・総合的な戦略として機能してきていることが挙げられる。
【研究開発戦略】製品/サービス特性(アーキテクチャ)に沿った急所技術の研究開発。
【知財戦略】プロプラの権利化や秘匿化によるクローズと、標準化や改版権付きライセンス等のオープンとの使い分けや、あるいは知財ミックス等による知財マネジメントの実践。
【事業戦略】市場の拡大と利益の確保を同時達成するビジネスモデルの設定。
日本企業が得意とする垂直統合型の技術開発から事業化に至るプロセスが既に陳腐化している場面が少なくないのである。そこで、イノベーションにおいてイニシアチブをとるためには、新たな視点から知財戦略、事業戦略、研究開発戦略の三者の相互関係を見直し、企業の抱える問題・課題を掌握し、製品特性から最適な戦略を見極めつつ多様な技術を融合して付加価値のある技術へと昇華し、それを事業化に結びつけることのできる人財が求められている。つまり、「グローバル経済の時代」「プロイノベーション時代」の到来は、そこにおける知的財産マネジメントの重要性を一層高めており、イノベーションシナリオあるいは事業構想を描き、それに沿って「三位一体事業経営」を実践できる人財育成が急務なのである。すなわち、事業戦略を見据えた次世代知財マネジメント人財である。
また、地域の研究開発型中小企業やベンチャー企業がさらに国際的に飛躍するためにも、あるいは地域における中小企業やマイクロビジネス等がリスクマネジメントを強化するためにも、適切な知財マネジメントを行うことのできる人財育成が極めて重要である。
このような状況を鑑みれば、次世代知財マネジメント人財の育成が、極めて喫緊の課題であることは言をまたないだろう。
(文責)知財人財育成研究分科会 主査 妹尾堅一郎(東京大学特任教授(知的資産経営)
ふるってご参加下さい。


































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