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May 21, 2009

東京大学 知的資産経営総括寄付講座公開セミナー”知的資産ビジネス塾”

昨日、第3回 東京大学知的資産経営総括寄付講座公開セミナー に参加した。今回は、新宅純二郎東京大学大学院経済学研究科准教授による、「新興国市場開拓に向けた日本企業の製品戦略」~技術力を新興市場開拓に活かすために~という講義。

以下、その概要を紹介する。

日本のCD-Rのシェアがなぜ、アジア勢に奪われたのか、についてその原因についての講義を受けた。

日本製品は過剰品質。これに対し、台湾のメーカーはそこそこの品質。台湾メーカーは、日本のOEM生産を通じて、日本の品質管理を学んだ。製品製造にあたって、品質をどこまで下げればよいか、を考えるのではなく、0から積み上げて、どこまで積み上げれば、そこそこの品質になるかを確かめる。ただ、その守るべき品質は、顧客ターゲットにより変わる。これを適正品質と呼ぶ。市場の要求に見合った品質である。

オートバイについても同様。ホンダ技研は、危機感をもって、オートバイの品質を落として低価格戦略。品質を下げずにコストダウンは難しい。せいぜい2割、3割。品質設計基準を見直し、品質を落としながらコストダウン。バイクの速度、中国は15キロから20キロ
日本の開発は、120キロでテスト。市場はそれほどの品質を要求していない。

三星電子の品質管理は、物理的品質ではなく、市場に出した後のクレーム件数÷販売台数=体感不良率とし、これを品質管理の指標とする。品質は顧客が決めるのであり、メーカーが決めるのではない。としているそうだ。

ここまで、割り切っているのか。それでは、日本が負けるはずである。

では、過剰品質問題にはどう対処すべきか。

第1は、ホンダ技研のように、市場に見合った、適正品質にして、対抗する。

第2に、適正品質のものに対し、価格差があるが、その価格差の意味が、ユーザーにわからない。これでは、品質のよいものが売れない。そこで、品質差の意味を見える化する。

この講義の途中で、新宅准教授が、受講生に、質問したこと。富士通、NEC、パナソニック等、パソコン作っているが、どこで、作っているか知っていますか?・・・・国内と思う?。海外だと思う?。・・・皆さんどうですか。会場でも答えは割れた。

答えは、国内。でも以外に皆さん知らないですね。そういった訴えかけ、各メーカーはしていないですね。そういうことが問題。

第3に、品質の差別化軸の転換・・ローカル化を考える。国によって、国民性により、どの部分の品質にこだわるのかをみて、品質の軽重を変える。

まだまだあります。

中国の例

中国では、冷蔵庫を居間に置く。冷蔵庫を客に見せて自慢したいからだ・・ということがまことしやかに言われていた。しかし、違った。冷蔵庫の規格。幅60cm。しかし、中国の台所へのドアは55cmだった。やむなく、居間に置いていたのだ。そこで、スリム化した冷蔵庫を発売、売り上げ10倍となった。

学ぶべき、気づくべきは、現地のライフスタイルを徹底調査することである。それに合わせてローカライズする。そこに気づけるかが重要。

・・・・・新宅先生、楽しい授業ありがとうございました。

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Comments

遠山先生も行かれていたんですね。私も行きました。感想としては、正直言って期待外れでした。だいたい知っていることばかりで、提示された処方箋も思いつく範囲でしたから。

新宅先生が当日お見せしていたDVDの信頼性に関する元データはこちらです。

http://pc.nikkeibp.co.jp/article/NPC/20070724/278136/

日本企業は過剰品質との指摘がありましたが、メディアに要求される品質は(特に国内では)生やさしいものではないので、特に過剰品質だとは思いません。逆に、一度も書けないような品質のメディアを(どうせノーブランドなんですが)平然と販売する台湾業者の感覚は理解しづらいところです。明らかにブランドイメージの毀損につながりますから。

Posted by: 不良社員@管理人 | May 21, 2009 at 10:38 PM

不良社員様
コメントありがとうございます。
経済活動に関与する分野、知的財産の分野は、実務現場が先導し、学問は後追いとならざる得ない宿命があるのではないでしょうか。
かつての工業所有権法の分野、学者さんすらまともに居ない時代がありました。当然、現場先行で、後付に理論化。最近になってようやく多くの方々が研究するようになった。
東京大学が取り組んでいる、知的資産経営の分野は、まさにこれから研究が始まるという分野でしょう。その意味でも、今は、起こっている現象事例を収集という段階なのでしょう。
実務先行は当分続くはずです。我々実務家としては、様々な事例を整理してアカデミーの世界に提供し、協同して新たな研究分野に挑戦していければと思います。
その意味で、知財学会に設立した、知財学会「ビジネスと知的資産・知財法研究分科会」は、実務現場と学問の世界を結ぶ役割も果たします。
このコメントをお読みになられていらっしゃる方々で、ご興味のある方のご参加をお待ちしています。
不良社員さんへの返事のつもりが、分科会の宣伝になってしまいました。

Posted by: pattom | May 23, 2009 at 08:34 AM

まともに議論をしてください。新宅先生も決して駆け出しの学者さんではないんですから、「始まったばかり」云々と言うこと自体失礼ではないですか。

勝手に我田引水な議論をしていたのでは話になりません。

Posted by: 不良社員@管理人 | May 31, 2009 at 10:11 PM

鈴木先生
これは失礼しました。我田引水したつもりはなく、かねてから、思っていたことを、貴コメントで思い起こした次第です。
また、新宅先生のホームページをかねてより拝見しているのですが、
http://www.e.u-tokyo.ac.jp/~shintaku/
相当な研究をされており、とても勉強になります。
当方浅学故、今回のような情報提供にも大変ありがたく思います。
これに懲りずに、またコメントお願いします。

Posted by: pattom | June 02, 2009 at 12:31 AM

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