内田洋行・知的生産性研究所シンポジウム「日本の知と場」に行って来た。非常に面白い企画であった。
前半は、編集工学研究所所長の松岡正剛氏の基調講演
日本の文化的特質として、二項対立・二者択一の西洋と異なり、対立する二項が同居することを許容する「場」の概念を紹介してくれた。
内と外、表と裏、主と客、漢と和【漢(中国)の漢字(真名という)と和(日本)の仮名】。など、対立する概念の同居である。
内裏という言葉は、平安時代の政治の場を指すそうだ。
外から迎え入れたのもと融合して一緒になり変容させる。見立てる、言い換える。そして、迎え入れたものには帰ってもらうのが日本の場である。同じ場で主客の入れ替わるのが日本の場である。客が座布団の上に座っていて、主人が来ると、客は座布団を裏返して、主人に座らせる。同じ物を裏返すだけで、別のものにする。でも、同じ座布団に主客が混在しているのである。
砂漠の宗教といわれる、キリスト教、イスラム教の世界では、二者択一である。リーダーが必要である。リーダーに決定権がないと砂漠では死に至る。水を求めて、右に行くか、左に行くかの択一なのであり、多様性は必要ない。
しかし、森の豊かなインド・中国・日本では、多神教である。多様性が認められる。
言葉にもそれは現れる。日本語では、「結構」・・・肯定的には、「良い」という意味で、否定的には、「もういらない」という意味、のように、同じ言葉に肯定的・否定的の意味を同居させている。戦いに敗れた武士が腹を切る様を「哀れ」といい、それを「あっぱれ」(哀れの言い換え)と言って美意識をつけた、とのこと。
後半は、野中郁次郎氏がコーディネータとして、松岡正剛氏、紺野登氏、向井眞一内田洋行会長をパネリストとした、ディスカッションであった。これもまた楽しい話であった。
昨今の世界的経済危機は、アングロサクソンのマネジメントに限界が来ていることを示している。上記のような日本的な見方、考え方に新しいマネジメントの手法があるのではないかとの指摘。特殊の中に普遍性を見いだすという見方を示唆された。
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