11月28日から12月1日まで東京ビッグサイトで開催された2007国際ロボット展の中のイベントで、中学校教員向け知財研修が開催され、講師として参加した。これは、11月10日の記事で紹介したが、この授業で先生方から、実際の授業での悩みを聞いた。
その悩みとは、「模倣」するな、ということの教え方であった。教育現場で、模倣するな・・というのは、学習するなということに等しいのである。学習には模倣がつきものであり、矛盾するのである。
学習には必ず、情報のコピーがつきまとう。それが創造の原点なのだ。模倣するな創造せよ、とは極めて矛盾した話しなのだ。問題の本質は、模倣行為における受け手側の対応(attitude)なのだ。模倣したこと・・教えてもらったことに対し、敬意を払っているか否かなのである。
コピーしたものをそのまま黙って売る行為。それが今知財の世界で問題となる模倣品である。ちょっとだけ改変したイミテーションも問題である。
しかし、コピーした情報をさらに練り上げ、独自の要素を加えて、さらなる進展をしたらどうなるのであろうか。それが、特許という世界の話しになっていく。他の知財もそうだ。
ピカソは、先人の画家のモチーフを参考に、ピカソ独自の絵画を描いた。だから、だれも彼を非難しない。むしろ尊敬している。自然界の景色をそのまま写実的に描いた画家を責める人はいない。しかし、ピカソの絵をそのまま写実的に描いたろどうであろうか。著作権法違反である。どこが違うのか。
学ぶことは、情報のコピーを必ず伴う、だから、教えてくれる人に感謝しなければならない。敬意を払わなければならない。先生が偉いのは、教えてくれるからである。
敬意の払い方には3つある。
(1)情報をいただいたことに礼をいう(引用したことをきちんと表明する。参考にしたことをきちんと表明する)
(2)時にはライセンス料を支払う
(3)参考にした原典を凌駕した創造をする。
学校の先生も大変ですね。
Recent Comments