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December 31, 2007

大晦日

2007年の最終日を迎えました。皆さんにとってどのような年だったでしょうか。

私にとっては、日本弁理士会の知財コンサルティング検討委員会等を通じ、今後の弁理士の社会的役割を真剣に考えた年でもありました。「知財は何のために」が命題でした。事業のために、経営のために・・・それが一応の答えでしょうが、そのために弁理士は何をすべきか。人それぞれで描くイメージが異なり、簡単には答えが出ないようです。

様々な人たちとの出会いがありました。その中で思うことは、知財を中心としてビジネスが動くのではない・・当たり前ですが・・・ということ。そして、価値の源泉は、技術でも、デザインでも、ブランドでもなく、「人」であるということ。

そんなこと思いながら、明日から新たな年に船出します。皆様もよいお年をお迎え下さいませ。

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December 26, 2007

驚きの再会@驚きのオーディオ

昨日のこと。友人に誘われ、とあるオーディオ・ショールームのハイエンド・オーディオを聴きに行くという会に出かけた。

何しろ、誘ってくれた友人以外は全て初対面。まずは、待ち合わせロビーで、名刺交換。その後、そのショールーム担当者が案内してくれた。その担当者の方、どこかで見たような・・と思って名刺交換してみると。何と、大学の同級生ではないか。友人の友人は友人だった。

ところで、オーディオ・ルームには、ダイヤトーンのフラッグシップ・スピーカ DS-MA1が鎮座しており、それを、パスのモノアンプ2台(PASS X1000.5 標準小売価格¥4725000 )で駆動。音源は、アキュフェーズのCDトランスポートとディジタル・プロセッサーを直結している。

今回の試聴は、CDトランスポートとディジタル・プロセッサー間のディジタル信号ケーブルの違いがどれだけ再生音に影響を与えるかの確認。

まずは、三菱電線工業株式会社のRCAディジタルケーブルCX-1で接続した場合で、音楽を再生。その後、その約3倍の値段の他社製品での試聴。そして、再度CX-1に戻して試聴。

ディジタルケーブルの差で、これほど音像が変わるのか、と驚くことしきり。CX-1では音が立体的になる。

再生時にケーブルの振動を抑える工夫がしてあるようだ。製造時の内部応力を少なくすることも考えてあるらしい。ともかく、ケーブルにてこれほど音が大きく変わる経験は初めてであった。

旧友との偶然の再会とともに驚くばかりであった。

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December 23, 2007

丸島儀一氏の育った環境

先日の知財人財育成分科会での話しの続き。丸島儀一先生が一流の知財人財に育った理由を探る会である。

まず、前提として知財人財とは・・・丸島先生曰く・・・事業に役に立つということが大前提。

丸島先生が入社したとき、いきなり新卒で特許課へ配属。当時では珍しい。どうせ特許やるなら弁理士になる・・と言って弁理士になった(というものの、相当なご苦労があった)。

特許課は技術部にあり、幸いなことに、若き丸島氏の席は、部長席の間近、背中の後ろが技術部長の席だった。毎日、配下の課長が部長に報告に来る。来るたびに怒られて帰る。丸島氏はそれを毎日背中越しに聴いていた。部長がなぜ怒るか・・。課長の報告がずれている。丸島氏は、部長、課長の特徴をすべてつかんだという。これ、コンセプトワークですね。その特徴をつかんでしまえば、後は楽だった。後の社内での動きがスムーズに。

★その場にいながら気づく力、学ぶ力を持っていた(妹尾教授)。

部長は言ってくれた・・これからは、デザインと特許が重要になる・・先読みの優れたリーダーであった。これは新卒特許マンにとって励みになった。

上司は丸島氏に常に問いかけたそうだ。ある問題を会社のためにどうしたらよいか・・・。それを2年間、一つ答えを出すと次の質問。考えさせる上司。これは、昇進試験だったらしい。全社的視野で物事を考えることを教えられたとのこと。

人が育つ環境作りの重要性を感じた。

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December 21, 2007

知財学会知財人材育成分科会

今日は知財人材育成分科会の第8回目。
知財界の王、長嶋と言われる丸島儀一先生をゲストにお招きし、どうすれば丸島儀一が育つのかをインタビューする会。
インタビュアーは妹尾堅一郎教授。生い立ちから学生時代のエピソード、就職した時の話。丸島先生の原点が明らかになるのか、ただ今継続中。

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December 18, 2007

量的拡大か質的転換か

「長寿企業は日本にあり」(野村進)を読んでいて思うことは、量的拡大か質的転換かということである。

長寿企業は、企業維持のため、象の戦略(拡大戦略)ではなく、虫(小さいまま)の戦略を取る。むやみに拡大しないのだ。と同時に、本業を大切にしつつ、本業のコアを新たな時代に合わせて変質させるのである。

すなわち、量的拡大を求めず、質的転換を時代に合わせて実行しているのである。先に紹介したように、福田金属箔粉工業(300年超)が、本業である金箔の技術を現代の携帯電話技術に利用している点は質的転換である。

拡大路線を取って失敗していく企業は多い。無理な拡大は必ず歪みを生む。最近の賞味期限のごまかしなども無理な経営拡大に伴うものと言える。何のために拡大するのであろうか。よくよく自問することが望まれる。

これは、地球環境の問題にも通じる。GDPの成長を望むこと・・経済の量的拡大を望むことはどういう意味なのか。考えなおさないと人類は自滅することになるのではないだろうか。足るを知る経済・・質的転換の経済を考えるべきであろう。

それが本当のイノベーションではなかろうか。

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December 17, 2007

重要なことは「コンセプト」

この前のブログ記事で「アキバをプロデュース・再開発プロジェクト5年間の軌跡」について触れた。どのような街にしたいのか・・についてのコンセプトをしっかり定めておくことがどろほど重要かを認識できる話しであった。

ところで、その後、所用で埼玉県の「鴻巣市」に出かける機会があった。友人がここに住んでいる。昨年から駅前の開発を行っていたのが、今回、それが略完成したようで、駅の東口界隈はとてもきれいになっていた。

で、ふと、「アキバをプロデュース」が思いおこされた。この鴻巣市の駅前再開発は、どのようなコンセプトだったのだろうか。鴻巣の持つコア・コンピタンスは反映されているのだろうか。隣町の駅前とどう違うのだろうか。もし、差別化できるコンセプトがあるなら、近隣からの訪問客数を伸ばすことができよう。しかし、単にきれいな街造りのみなら、鴻巣市内の人たちだけのもの、ということになりかねない。

コンセプト次第で、同じ労力が100にも200にもなる、ということである。

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December 14, 2007

アキバをプロデュース

アスキー新書から「アキバをプロデュース・再開発プロジェクト5年間の軌跡」という本が出された。
妹尾堅一郎教授の著作。
秋葉原クロスフィールドを中心としたアキバ再開発プロジェクトの話である。
アキバがどのように成り立ってきたかを考慮した上で、どのようなコンセプトの街にしていくのか。
コンセプトワークの実証報告とも言える書である。
読むべき点は、アキバの様々な事象をどう読み取って、それをどのような意味付けをして新しい街にしていったかである。
これは、発明の把握や特許明細書の作成プロセスに近似している。
客観的に事象を見る目と、見いだした事象を多角的に評価する柔軟性を要する。
キーワードはコンセプト!、である。

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December 10, 2007

共同事業の落とし穴@長寿企業は日本にあり

NHK知るを楽しむ・・「長寿企業は日本にあり」(野村進)で紹介された造り酒屋の「勇心酒造」さん。ここでは、5代目当主の徳山孝さんが、醸造技術を応用したライスパワーエキス(米を醗酵させたエキス)を開発し、入浴剤などに応用している。先に紹介したように、老舗は、同じ製品を作り続けると同時にその技術を最先端の製品にも組み込んでいるのである。

徳山さんは、この開発のため、十余年の間、毎年億単位の投資をしたとのこと。しかし、研究開発費の回収が見込めるようになったとき、ある出来事に見舞われる。

ある企業2社が共同事業を持ちかけてきたので、すっかり信用して資料やデータを渡したところ、知らぬ間に新製品を開発し、大々的に売り出したとのこと。特許は取ってあったが、致命的な見落としがあった。「米」全体をカバーできる特許ではなかったとのこと。米ぬかを入れているので特許権侵害ではないとの反論だったとのこと。戦う十分な資金もない徳山さんは泣き寝入りしたとのこと。

★ここで、重要なことは、やはり、特許権を取得するには、十分な戦略とスキルが必要であるということ。徳山さんとしては、共同事業を開始するにあたって、秘密保持契約等の契約を取り交わす必要があったということ。また、営業秘密の管理はきちんとしておく必要があるということ。

★もう一つ。ここで、共同事業をもちかけた企業の責任である。もちろん、上記事実関係からは何とも言い難いが、例え特許法上侵害でなかったとしても、道義的な責任は生じるのではないだろうか。公開された特許公報の情報を基に、その特許に抵触しない技術を開発することは、何ら問題はない。従って、公報の請求項に「A+B+C」からなる発明が記載されているとき、「A+B」の発明、あるいは「A+B+E」の発明を実施しても、なんら問われるものではない。しかし、相手にアクセスし、甘言をもってその研究情報を取得してから、相手の特許の取得方法が拙いことを奇貨に、上記のようなことをしたとしたらどうであろうか。渡した資料やデータが、営業秘密に該当する場合、不正競争防止法2条1項7号に該当することも検討されよう。しかし、それ以前にモラルの問題・・知財CSRの問題として企業の責任は問われよう。

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December 07, 2007

世界一古い企業@老舗の知恵

NHK知るを楽しむ・・「長寿企業は日本にあり」(野村進)で、日本の老舗企業が紹介されている。

それによれば、世界最古の会社は、日本の「金剛組」(578年飛鳥時代創業)だそうだ。寺社建築を生業とし、四天王寺や法隆寺を建立している。

世界で200年以上続いている老舗は、日本:3000、中国:9、韓国:0、インド:3、ドイツ:800、オランダ:200だそうで、日本はずば抜けている。

老舗の特徴は

(1)「ものづくり」である。

(2)同じ製品を作り続けると同時にその技術を最先端の製品にも組み込んでいる。福田金属箔粉工業(300年超)では金箔の技術を携帯電話に利用している。すなわち時代に合った事業展開をしているのだ。

(3)家訓がある・・・福田金属では、相場・投機の禁止、「身の程をわきまえる・・・金属の箔と粉の仕事から離れない」、あくまで世の中に役にたつ(儲かるより役にたつを選ぶ)、等の戒めがあるそうな。

これらは、大きな知的資産である。

むやみな拡大志向、もうかればよしとする経営方針で、不祥事を起こしている企業は最近だけでも目に余る数である。老舗の知的資産は、大いに参考になるのではないだろうか。

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December 04, 2007

ロボLDKの風景

先日のロボLDKの様子です。Rimg0140 会場はこんな感じでした。出場者の皆様です。

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December 03, 2007

ロボットアイデアチャレンジ2007

11月28日から12月1日まで東京ビッグサイトで開催された2007国際ロボット展の中のイベントで、中学校教員向け知財研修が開催され、講師として参加した。これは、11月10日の記事で紹介したが、この授業で先生方から、実際の授業での悩みを聞いた。

その悩みとは、「模倣」するな、ということの教え方であった。教育現場で、模倣するな・・というのは、学習するなということに等しいのである。学習には模倣がつきものであり、矛盾するのである。

学習には必ず、情報のコピーがつきまとう。それが創造の原点なのだ。模倣するな創造せよ、とは極めて矛盾した話しなのだ。問題の本質は、模倣行為における受け手側の対応(attitude)なのだ。模倣したこと・・教えてもらったことに対し、敬意を払っているか否かなのである。

コピーしたものをそのまま黙って売る行為。それが今知財の世界で問題となる模倣品である。ちょっとだけ改変したイミテーションも問題である。

しかし、コピーした情報をさらに練り上げ、独自の要素を加えて、さらなる進展をしたらどうなるのであろうか。それが、特許という世界の話しになっていく。他の知財もそうだ。

ピカソは、先人の画家のモチーフを参考に、ピカソ独自の絵画を描いた。だから、だれも彼を非難しない。むしろ尊敬している。自然界の景色をそのまま写実的に描いた画家を責める人はいない。しかし、ピカソの絵をそのまま写実的に描いたろどうであろうか。著作権法違反である。どこが違うのか。

学ぶことは、情報のコピーを必ず伴う、だから、教えてくれる人に感謝しなければならない。敬意を払わなければならない。先生が偉いのは、教えてくれるからである。

敬意の払い方には3つある。

(1)情報をいただいたことに礼をいう(引用したことをきちんと表明する。参考にしたことをきちんと表明する)

(2)時にはライセンス料を支払う

(3)参考にした原典を凌駕した創造をする。

学校の先生も大変ですね。

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