ボランタリー経済
「これから何が起こるのか」(田坂広志:PHP研究所)で、著者の田坂氏は、「ウェブ2.0が革命」が「ボランタリー経済」を増大させていく、と指摘する。
ボランタリー経済とは、貨幣との交換を目的とせず、好意や善意によって自発的に財貨やサービスを提供する「非貨幣経済」のことをいう。ウィキペディア(Wikipedia)などはその良い例である。そして、このボランタリー経済が、マネタリー経済と融合していくというのである。マネタリー経済とは、貨幣と交換に財貨やサービスを提供する「貨幣経済」のことを言います。
振り返って見てください。インターネットでは、会費などを募るWebサイトより、無償で情報提供をしてきたサイトが結果として収益モデルを構築してきているということを。
田坂氏は、この傾向から、資本主義の進化は日本型資本主義へと回帰していく、と指摘しております。
日本型資本主義とは。営利追求と社会貢献は本来一つという考え方に基づくものを言います。
田坂氏の指摘する日本型資本主義の精神とは、
(1)「働く」とは、「傍」(はた)を「楽」(らく)にすること、との「労働感」
(2)「一隅を照らす、これ国の宝なり」との最澄の言葉を体現した「人材感」
(3)「利益」とは、さらなる社会貢献をせよとの、世の声である」との「利益感」
(4)「仕事の報酬は仕事だ」と考え、働きがいのある仕事そのものを報酬と考える「報酬感」
(5)巡り会った仕事を「天職」と考え、その仕事を通じて「道」を求める「職業感」
(6)顧客を鏡として、腕を磨くこと、人間を磨くことを喜びとする「成長感」
を挙げている。
なんでも有りのように見えたインターネットの世界。悪質な書き込みやサイトなども見受けられるが故に、ボランタリーなことがより浮き彫りになる。田坂氏の指摘には感銘を受ける。果たして、このような予測が的中するかというより、そのようなボランタリーな資本主義にしていきたいものである。
「これから何が起こるのか」(田坂広志:PHP研究所)・・一読をお勧めする次第。
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Comments
人間は幸福を求めているという事、幸福はカネでは買えないという事、この世は永遠の幸福の状態である解脱のための修業の場であるという考え方などからみますと、田坂氏の日本型資本主義の精神はしっくりくるものがあります。
振り返って、知的財産の役割について考えますと、知識の創造と普及と選択と適用を、うまくコントロールして、幸福の総和を増大させ、不幸の総和を減少させることで、自己組織システムとしての人類社会の価値を向上させることを可能とするというものが知的財産システムの役割だと思います。
限りある資源の中での生存のためには競争がどうしても発生しますし、競争が進歩を生むことも事実です。田坂氏の指摘する日本型資本主義は、競争と幸福を調和したレベルまで進化したものであり、アングロサクソン型資本主義は、競争を中心としたレベルに留まっており、日本型資本主義への進化の途上にあると思います。
Posted by: 久野 | March 07, 2007 at 07:13 AM
昨日は大変お世話になりました。
早速blog拝見いたしました。
まさに昨日おっしゃっていたとおりのことですよね。<ボランタリー経済
こちらもいろいろと仕掛けておりますので、是非何かご協力しあえれば幸いです。
どうぞよろしくお願いします。
今日はプロのデザイナがNPOのWebを無償で作成する団体にアプローチしていきます。
⇒サービスグラント東京
http://svgt.jp/index.html
ご参考までに。よろしくお願いします。
Posted by: kasho | March 07, 2007 at 01:03 PM