知財活動の最終ゴールは何か
私のブログ記事「丸島ゼミ第4回<攻めの出願戦略・守りの出願戦略」に、特許戦略メモの久野敦司氏から下記のようなコメントをいただいた。皆さんで考えていただきたいテーマですので、ここに引用さえていただきます。
久野氏「私の懸念は、企業における知財報告書ブームや内部統制との関連で、知財活動や知財状況の可視化の動きは各企業で進行しているのですが、知財組織が可視化活動で疲弊してしまい、知財活動の最終ゴールを知財の可視化にしてしまうことです。知財の可視化=知財戦略というように誤解してしまう風潮が広がりつつあるように感じます。この状況が続きますと、知財は可視化されるが事業や経営に貢献することがほとんどないという状況に陥ってしまいます。どう思われますでしょうか?」
★このような可視化が最も望まれている事実上の分野は、株式投資の分野ではないだろうか。すなわち、知財報告書などをIR情報「Investor(投資家)Relations(関係)」として利用する分野である。知財報告書などにより知財が可視化されることは結構なことであるが、可視化され見かけ上、経営状態がよいように見えたとしても、実質的に競争優位を確保して、経済効果をもたらさなければ、何の意味もない。知財の可視化は、今まで見えていなかった無形の知的資産の有無を認識することで、自社の真の強み弱みを把握し、真に競争優位の経営体質に変えて行くための第一歩であって、ゴールではなくスタートであることを認識しなければならない、と思う次第である。
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ビジュアル系知財と、パワー系知財の2系統の知財というものが出来つつあるようです。ビジュアル系知財は、知財および知財活動を可視化し、知財を取引対象とするものです。パワー系知財は、知財を武器として活用して事業を守ったり市場を獲得するという伝統的な知財です。例えるならば、ビジュアル系知財は、武器商人の知財ですが、パワー系知財は武士の知財です。ビジュアル系知財は、知財の創造、保護、活用という知的創造サイクルの外にいます。ビジュアル系知財では、知財は群として取り扱われ、個数と分布形状が着目のポイントであり、知的財産権の権利としての強さというようなパワーの側面は無視されます。パワー系知財の立場から見ると、ビジュアル系知財は役に立たないというように思えますが、ビジュアル系知財の立場から見ると、パワー系知財は無駄に争いを起こすものというように見えると思います。これも、知財の発展の動きということでしょう。
Posted by: 久野 | February 06, 2007 at 09:51 PM