July 09, 2009

中学生たちが作るidea共有サイト

中学生たちが作る、idea共有サイトを紹介させていただきます。 http://idea.namikikai.com/このサイトは、教員の川俣純先生や、山口治先生が管理運営しており、単なるアイディアを集めるためのものではなく、学校の枠をこえて,投稿されたアイディアを参考にしてさらに新しいアイディアを生み出すためのインターネット環境を提供しようとの志をもって運営されております。

「これまでの授業では,生徒のアイディアはすごいと担当教師から評価されることはありました。しかし,そのアイディアが次のアイディアにつながるように私たち技術科教師は十分に配慮してきたでしょうか。各学校ごとならば,先輩の作品を写真にとるなどして継承がはかられてきた学校もあるかもしれません。学校を越えてのアイディアは共有はなかなか実現できていなかったように思えます。」との反省を踏まえ、信州大学教育学部の村松浩幸先生が提唱されている,知的財産の学習サイクル・・・・知的財産を取り入れた技術の授業「知の創造,知の共有,知の尊重」を参考に、「アイディアを継承する技術教室を作り上げる・・・との課題を設定し、そのための一手段として、このサイトを立ち上げたようです。

「アイディアの連鎖」という概念良いですね。アイデアの連鎖、知識の連鎖があって、始めて新規創造が生まれてくる。このサイト運営にも参加されていらっしゃる山口治先生は、ロボットアイディアチャレンジ2008の一環として開催された中学校教員向け「知的財産研修会」 ・・「なるほど!ナットク!アイデア報告書」(講師、村松先生及び小職)、に参加していただいた、熱心な先生です。
その講義で、村松先生と共にお教えした、目的・構成・作用効果分析による発明抽出方法(社会人向け特許明細書作成方法を中学生向けに少々簡易化したもの)を、早速教育現場に取り入れられました。
そして、『アイディアの言語化が苦手な生徒が多いので,「生徒の思い→問題点→目的→構成→効果→分析→新たな課題→生徒の思い」の流れを大切にして,アイディアの言語化できる生徒を育てて行ければと考えています。単純に,虫食い問題のように,自分でキーワードとなることばをいれれば文章になるようなものを作ろうかと考えています。さらに,アイディア発見シートで,知的財産を頭に入れたので,アイディアひらめきシートで知的財産を発散する活動も重視していこうかと考えています。』と意向をお持ちのこと。

「生徒の思い→問題点→目的→構成→効果→分析→新たな課題→生徒の思い」の流れを明確に認識するには、どうしたらよいのか、という点にお答えするため、小職より次のようなメッセージを送らせていただいた。

『「空を飛びたい」という目標があったライト兄弟・・最後には飛ぶことができました。空を飛ぶにはどうすればよいか・・・。いろいろ考えた。着眼すべきは何でしょうか。「機能」・・浮力です。機体を浮かせるにはどうすればよいか・・・。翼の形状が決まります。発明の各構成を、「機能実現手段」と言います。目的→構成→効果の内、効果は空を飛べるです。構成は、そのための構造。構造と効果を結ぶ作用(機能)が重要です。空を飛ぶには、・・空気中で浮けばいいんだよな。浮くにはどうする? 浮くための浮力。翼の形、重量は軽い方が良い。推進力が必要だね。・・・どうでしょうか。願望であった空を飛ぶ・・が具体的な構成物になってきませんか。』

これに対し、山口先生から『「目的,構成,効果」でアイディア発見シートを書かせていると,こんなことに気づきます。「そんな構成では,その効果は得られないでしょう!!」
目的→構成→効果の流れを一貫して説明できると説得力が増すように感じています。中学生は,知識不足なところがあるので,その一貫性をもたせられるようにアドバイスをしてきたのですが,曖昧なアドバイスをしていたところがあります。
 「本当にこの構成で,この効果が得られるの?」とか「これじゃこの効果は得られないよね!!」といった感じで,漠然と説明していました。自分でも構成を考えながらのアドバイスです。
 今回教えていただいた,「機能実現手段」というものが,互いを結びつけるということが,とても参考になります。生徒にアイディアを一貫したものとして表現できるアドバイスがよりできそうです。』とのご返事。

この知財文化・創造と教育の他のページで紹介しているように、「目的,構成,効果」対応関係による発明分析は、大人向けに作ったもので、これがきっちり出来れば、特許出願明細書もクリアになるものです。しかし、大人でも意外に出来ない人が多い。むしろ、頭の柔らかい中学生の方が、飲み込みが早いのではないでしょうか。このような教育を中学のときからやっていただけることに、知財界の者としてうれしい限りです。日本の将来を託すべき若者たちが知財を尊重し、技術・文化の発展に貢献できる人材に育っていただければ幸いです。

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July 08, 2009

多数決からヒット商品は出ない<ガンダム30周年記念講演

昨日、日本外国特派員協会で、機動戦士ガンダムの作者、富野由悠季氏による、「ガンダム30周年にあたって」と題する講演会が開催された。

R0010688 右手を挙げ、熱弁をふるう富野氏

話は、漫画が教育上は悪とされていた時代に、占領政策で唯一「よし」とされ、学校で見せられたディズニー漫画から始まった。

ディズニーの善し悪しはともかく、それがきっかけで、アニメの世界に興味を持ち、手塚治虫の虫プロに入ることとなった。

氏の話は、とても哲学的であり、ガンダムへの思い入れの深さを感じる。その全体を紹介したいのであるが、ここでは、印象に残ったことだけを紹介したい。

第1・・・CGにより簡単にアニメや映画ができるようになったが、かえって、良い映画が少なくなった。・・・・アニメ制作も同じ。(会場から)インターネット検索だけで記事を書いてしまう記者も増えた。本当の世界は、デジタルだけでは見えない。

第2・・・民主主義、多数決で正義が決まるのか。多数決が正義とは限らない。アニメの世界・・・決して多数決では、ヒット作品は生まれない。

第3・・・スタジオジブリの宮崎駿氏は、物語作家であるが、自分は作家ではなく、作ったのはコンセプトだけである。・・・故に、宮崎氏はアカデミー賞はとれた。しかし、自分の作品は物語ではないから、終わっていない。物語は完結した段階で過去のものになるが、ガンダムはコンセプトだけだからまだ終わっていない。・・それが30年続いた理由? といった趣旨。

これらは、知財の世界にも大いに関係があるのではなかろうか。デジタルだけで語ってはいけない。多数決ではなく、個のオリジナリティ。コンセプトが大切。

いやはや、楽しい講演会でした。ちなみに、講演は同時通訳で、外国人記者に伝えられました。

関連サイト

http://plaza.bunka.go.jp/museum/meister/animation/vol2/

http://temple-knights.com/archives/2005/08/post_202.html

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July 05, 2009

神谷利徳<建築デザイナー

本日の、フジテレビ「新報道2001」で建築デザイナーの神谷利徳氏が紹介されていた。

http://www.kamiyad.jp/

氏がデザインする店舗は、お客が絶えないという。氏のデザインが、というより、氏が、依頼人である店のオーナーの気持ちをデザインを通じてきっちりと伝えるからである。「デザイナーはデザインを殺したほうがいい。」とのことは、それを象徴している。

氏は、デザインにあたって、依頼人とのインタビューを通じ、顧客目線にたって、「おせっかいに」デザインを提案していく。店が提供するメニューや、料理の出し方まで提案する。デザイナーの領域を(一見)超えている。

しかし、それがあって初めて「デザイン」なのだと思う。デザインとは、問題解決のための表現・・・番組の冒頭での説明である。まさに、その通りであり、顧客獲得(顧客側からすれば、気持ちのよい接待)のためのコミュニケーションのできる場の設計なのであろう。

知財コンサルも似たようなとことがある。依頼人に、「おせっかい」と言われるような提案をしばしばする。どういう「創造」をすべきか。どういう「商品」を作るべきか。すべて気に入られるとは限らない。

神屋氏の姿勢には共感するところが多い。

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July 03, 2009

知財学会 分科会報告

昨日の 第2回ビジネスと知的資産・知財法研究分科会について報告します。
東京大学知的資産経営総括寄付講座 特任准教授 犬塚篤先生による、「知的資産経営研究の流れと課題」というテーマで開催された分科会。

非常に興味深く、質疑応答も大いに盛り上がった。

R0010670

分科会メンバー間での共通認識を図るため、そもそも「知的資産とは何か」を語っていただければ、とのご依頼に応じていただいたのであるが、この「そもそも論」こそが大問題であったようだ。犬塚先生には、この難問に答えるべく大変なご負担をかけてしまったようで、この場をお借りして、お詫びと御礼を申し上げます。

犬塚先生による講義がほぼ1時間強で終わった後、参加者による質疑応答。質疑応答も、1時間強。終わったのが、9時近かった。何をもって知的資産とするかは、様々で、定まっていないが、概念として、将来価値をもたらす無形資産であるということは、共通している。
知的資産がどのように将来価値を生むのかについてのメカニズムは解明されていない。伝統的な知的財産である「特許」にしろ、ビジネスとの関係は必ずしも明確ではない。例えば知財ポートフォリオを作ってもそれが収益に結びつなかい。犬塚先生は、それをデータに基づいて示してくれた。

R0010671
ところで、昨今提唱された、知的財産報告書の作成が提唱されたが、成功したとは言えない。では、「知的資産報告書」の開示施策は成功するであろうか。貴殿はどう思われますか? 問題は、知的資産を開示することの意味である。これを開示する企業にとってどれだけの意味があるかを検討しなければならない。
ただ、知的資産を「意識する」ことの意味は、企業にとってとても大切なことであるは疑いない。
知的資産は「静的」に捉えても意味がない。それを「動的」に捉え、知的資産をどのように運用すれば将来価値を生むのか。そのために組み合わせるべき資産、運用者の資質、触媒となるもの、それらはどうあるべきか、などなど様々な意見、議論が飛び交った。
「もやもや」としていた何かが払拭された、という参加者の声が上がった。

R0010672

犬塚先生、ありがとうございました。

今回の内容は、とてもブログでは伝えきれない内容で、充実した会となりました。

なお、次回の分科会は、9月の第1木曜18:30分からの予定です。詳細は後日。皆さんも、知財学会、ビジネスと知的資産・知財法研究分科会に参加しませ
んか。申し込みはこちらです。

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June 22, 2009

知財学会 分科会セミナー(2009年7月2日開催)のお知らせ

■ 第2回ビジネスと知的資産・知財法研究分科会 (2009年7月2日開催)のお
知らせ

タイトル:知的資産経営研究の流れと課題

講演者:東京大学知的資産経営総括寄付講座 特任准教授 犬塚篤先生

犬塚先生は、大手電子機器メーカーでの技術者勤務を経て,大学院へ進学.ナレッジマネジメント(知識経営)に関する実証調査研究を数多く手掛けております。
トリプル・メジャー(3分野専攻)のバックグラウンドを活かした学際的な研究アプローチ,および研究成果の事業化活動などにおいて,学術界・実務界からの注目を集めております。2004年,北陸先端科学技術大学院大学より博士号を取得。同大学助手,助教を経て,現在,東京大学特任准教授です。
http://ainuzuka.hp.infoseek.co.jp/works.html

概要:
ここ数年、知的資産経営ということが提唱されるようになり、経済産業省における知財政策も、「知的財産から知的資産へ」知財ぷりずむ2009年1月(http://www.meti.go.jp/policy/intellectual_assets/pdf/chizaip.pdf)と提唱されております。本分科会は、ビジネスと知的資産との関係を明かにし、さらに、その法的保護のあり方などを研究するため作られましたが、そもそも、知的資産とは何か、という基礎的なところから、参加者の問題意識を共通化したいと思い、犬塚先生に、セミナーを依頼することと致しました。

今回のテーマは「知的資産経営研究の流れと課題」です。

「知的資産は,将来価値をもたらすもの(つまり,将来価値を生まないものは,持っていても知的資産とは呼ばない)。しかし,将来価値は企業自らが決められるものではない(多くの場合,市場・顧客が決定するものである)。言い換えると,企業が採る行動(戦略)によって,知的資産の価値は上下する。そこで,知的資産経営研究の射程には,知的資産を創造・活用することに加え,その価値を的確に市場・顧客に伝えることまでが含まれていなければならない。・・・・・・」(犬塚教授)
これから、知的資産経営を考察する上で、きわめて重要なセミナーになりますので、ふるってご参加下さいませ。

日  程:2009年7月2日
時  間:18:30~21:00
場  所:日本弁理士会 2F A・B会議室
費 用:分科会メンバー 500円、
    知財学会会員で非分科会メンバー 1000円
    非知財学会員 2000円
懇親会:21:00~自由参加
(なお、当日知財学会分科会員に申し込みされる方は、500円とさせていただきます)

申込:下記URLの問い合わせフォームに必要事項を入れて申し込みお願いします。
https://ssl.nameservers.com/utty.com/toiawase/index.html

「ご質問、その他の欄」 の「タイトル欄」に:
第2回ビジネスと知的資産分科会7月2日
と入れてください。

また、「内容欄」に:

参加します。
(1:分科会員・会費500円)
(2:知財学会員・非分科会員・会費1000円)
(3:非知財学会員・会費2000円)

のいずれかをカット&ペーストして、送信して下さい。

★犬塚先生のセミナーはとても有意義ですので、是非ご参加下さいませ。

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June 20, 2009

コンセプトEN

経営者交流会・起業研究会「M-net」・ウィズスクエアが共同主催する『想いからはじまる 夢プロジェクト達・・・』と題した、「コンセプトEN」の第5回が昨日開催され、私も参加してきました。

交流会同士の交流ができやすい環境の提供を目的に、イベント開催等を中心に活動しているのが「コンセプトEN」です。素敵な「縁」と出会うというコンセプトですね。
http://www.wissquare.jp/en.html

コンセプトENのメッセージは次の通りです。
『一つのプロジェクトが誕生し、形になっていくときには、そのプロジェクトに「思い」「夢」を抱いて、自分の人生をかけてやろうする核となる「人」が必ずいるものです。思いの強い人、社会起業家たる人がいて、はじめてその「思い」が具現化できるのです。その社会起業家を、私達は『en person』と呼んでいます。『en person』が抱いている「思い」があるからこそ、様々な出会いやきっかけが生まれ、「意図しない化学反応」が起きているのです。
今回のコンセプトENは、そんな「思い」を抱いた『en person』を中心に進みます。交流の場「コンセプトEN」にて、あなたも素敵な「縁」と出会って、「意図しない化学反応」を誕生させてください。』

プログラムは次の通りでした。

第1部 現代を彩る様々なタイプの「プロデューサー」のご紹介。
(1)四宮隆史さん(弁護士・映像プロデューサー)
エンタテインメントビジネス&ローを専門領域として、次世代を担う若いクリエイタ、アーティスト、プロデューサーの支援を積極的に行っている。OFFICE SHINOMIYA代表。弁護士。
http://www.office-shinomiya.com/
★自身で、プロダクティブ・ロイヤーと称し、開発側に来ている。このような弁護士さんには初めてお会いした。

(2)伊藤弘美さん
リハビリ介護靴を開発し、事業半ばでパートナーをがんで失い、挫折。それを克服し、再度事業を再開。TVでも紹介されたので、ご覧になった方もいらっしゃると思います。
★がんばってくださいね。
http://woman.type.jp/s/vitamin03/10/index.html

(3)わたなべぱこさん(コンサルタント・講師・ファシリテータ)
執筆、コンサルタント(人材・人事、経営戦略、環境経営)、講師・ファシリテータとして活動中。株式会社水族館文庫代表、グロービス経営大学講師、亜細亜大学経営学部非常勤講師、デジタルハリウッド大学講師、日本工業大学専門職大学院客員教授、NPO法人環境リレーションズ研究所監事をつとめる一方で、横浜市などの環境政策にも関与。
★以前から知人から聞いていた人です。パコさんの知恵市場http://www.chieichiba.net/はとても興味深いサイトです。

第2部 「en person」の紹介
第3部 懇親会

全員で100名弱集まったのだが、多才な方々が集まっており、不況どこ行く風という感じであった。このような人材交流の場で、知財が生まれていくことは間違いないですね。

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June 17, 2009

何のための知財?<誌上セミナー(1)

Photo_4 知財って、何のために存在するのでしょうね。

知的財産、という以上は「財産」であり、財産という以上は、なんらかの「金銭的価値」に換算できるはずですね。

しかし、知財という言葉だけが先行し、「人間が一生懸命考えたもの」はすべて知財であり、「価値」があるように錯覚してはいませんか。特許出願したものがすべて価値があるように思っていませんか。

知的財産と言われるためには、何らかの財産的価値を産んでいなければならないでしょう。さて、貴殿が考えた知財・・どういう価値を産んでいるのでしょうか。

そもそも本来的な価値がなければ、それは形の上で知財といわれるだけで、無価値な知識といって過言ではないでしょう。

本来的価値があっても、最終的な経済的利益を得られないでいる場合、それはなぜなのでしょうか。我々はそこをつきつめて行かなければならないのでしょうね。

まずは、価値のある知財を創出すること。そこが肝心。それから、様々な要因を考えてみてはどうでしょう。ただ、価値とは何かも、考える必要があります。技術的価値なのか、顧客にとっての価値なのか。

旭山動物園の話。顧客と価値感の物差しを共通化することが、行動展示という広義の知財を生み出した。お客様に真の動物の姿を見せてあげたい、という園長さんの思いが先立ったかもしれませんが、それが、市場の共感を産んだ。創造には、マーケティング視点も重要ですね。

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June 14, 2009

第7回年次学術研究発表会報告

昨日、第7回年次学術研究発表会(第1日目)に行ってきました。

日本弁理士会との協賛セッション、基調講演を聴講した後、下記の一般発表を聴講した。

(1)パテントトロール対策に関する一考察(東京理科大学専門職大学院 知的財産戦略専攻 平塚三好)

(2)日本の民間企業における知財戦略とオープンイノベーション戦略(日本大学 佐久田昌治)

(3)ものづくり現場からの知的資産経営の実践-3CAD設計データを用いた異業種展開の可能性- (東京理科大学専門職大学院 知的財産戦略専攻 平塚三好、宮田典昭、森康晃)

(4)形式知と暗黙知から見たものづくりの変遷(新潟大学 社会連携研究センター 松原幸夫)

(5)特許庁・中小企業知的財産戦略支援プロジェクト、知財による競争力理論と知財戦略コンサルティング(弁護士鮫島正洋)

いずれも興味深い内容であった。この中で、特に好きなのが、(3)や(4)で語られた職人の暗黙知である。なぜならば、職人の暗黙知は、競争優位性の源泉であり、「代替不能性」を担保するからである。(3)の発表者、エクシオン・インクの代表取締役宮田典昭氏は、自らがデザイナーである。だれもコンピュータをデザインに使わなかった時代から、コンピュータでデザインを開始し、変人扱いされたとい。しかし、宮田氏の職人的デザインスキルと3DCADが融合したことで、それが「知的資産」となり、業務が水平展開、追従を許さない競争力を養った。

セッション終了後に、宮田氏と雑談した。大企業は、職人の代替不能性をきらう、なぜなら、個人プレー的な職人技が伝承できなければ、代替不能な技能は、組織継続性を担保できないからだ。よって、大企業ほど、個性競争優位性を確保しにくくなる。この視点は、重要ですね。

本日も発表会が続いております。お時間ある方は行ってみませんか。

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June 10, 2009

ノウハウは開示・非開示?

私は、「ノウハウはどんどん公開しよう」、と勧めることが多い。
もちろん、すべてのノウハウを公開すべき、ということではない。ただ、公開すべきか秘密にすべきか、ということを比較衡量したとき、どちらかというと、公開した方が自身も含めて、皆が幸福になる確率は高いように思える。ビジネスで成功している人をよくよく観察していると、ビジネスノウハウをどんどん公開している人が多いのである。

(1)まず、自身がノウハウと思っているようなことは、誰もが考えるようなアイデアであることが多い、ということを忘れてはならない。一般にあるアイデアについて先行技術調査をしてみると、たいがいの場合、同じようなアイデアが出ていることに気がつくはずだ。ノウハウも同様なのである。

(2)また、情報は利用するユーザーが増えてこそ、価値が出る、ということだ。ある情報が価値あるとするならば、それは、多くの人たちが使うこととなる。使うことにより、その情報が広まり、その情報を基礎としたある種のドメインが構築される。これは、「文化圏」と言っても過言ではない。そのような場合、その文化の発信源である情報発信者への信頼、興味は大変大きなものになるはずである。

(3)その結果、情報源に対するアクセスは当然多くなり、その情報につき、さらに詳しい情報を得たくなるのが心理である。故に、情報発信源には、それなりのリターンが期待されるのである。

(4)そして、情報発信源の者は、その受け手より一段上流側におり、その分優位なのである。質の良い情報を常に発信し続けることで、優位性を維持することができる。下手に隠し、それで守られていると安心してしまうと、いつの間にか追い越されてしまうこととなろう。よって、これら、情報の性質をよくよく考えた上で、公開・非公開を戦略的に行っていくことが必要となるのである。

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June 05, 2009

知財学会第7回年次学術研究発表会

前の記事の続きですが・・・

日本知財学会の第7回年次学術研究発表会が開催され、そこで、知財人財育成研究分科会セッションが開かれます。

<6月14(日)10時00分~12時00分>
詳しくは、http://www.ipaj.org/research/research.html

■ セッションタイトル

「オープンイノベーション時代の知財マネジメント人財」
 ?どのように次世代知財マネジメント人財を育成するか?

■ セッションメンバー
★挨拶
 井口泰孝(日本知財学会理事 本分科会担当、八戸工業高等専門学校 校長)
★パネラー:(五十音順)
 江村克己(日本電気株式会社 知的資産統括本部長)
 辻村英雄(サントリーホールディングス株式会社 常務執行役員、R&D企画部長、生産企画部・知的財産部担当、日本知的財産協会副会長)
 三宅俊雄(株式会社 林原生物化学研究所 常務取締役)
★コメンテータ
 浅見正弘(富士フイルム株式会社 執行役員、先端コア技術研究所所長) 
★モデレータ 
 妹尾堅一郎(東京大学 特任教授(知的資産経営))

■ 概要
 本セッションでは、プロパテント時代からプロイノベーション時代に急速に移行する環境を踏まえ、次のような観点で議論を行っていきます。
 ・プロイノベーション時代とはどのような時代か
 ・そこでは、どのような知財マネジメントが求められか
 ・その知財マネジメントを担うべき人財は、どのような役割と機能を果たすのか
 ・そのような人財は、どのような資質と能力と活動が求められるのか
 ・そのような人財を、どのようにして育成していくべきか 等々
 セッションパネラーならびにコメンテータとして、世界的大企業と地域の国際的中小企業、あるいはバイオとITC、食品と素材等の各分野の知財関係役員の方々をお招きしました。本テーマについて、真摯かつ楽しく本音の議論を行ったいただくことになっています。企業の知財部員等の育成について、また次世代知財マネジメント人財について、あるいはプロイノベーションの知財マネジメントへの影響等に関心をお持ちの方々、ぜひとも参加ください。

■ セッション趣旨
 我が国では、2002年以来産官学連携に「知財立国」に向けて、様々な制度改革と環境整備の充実が図られると共に、整備された環境を充分に活用できる人材の育成が行われてきていた。その結果、我が国全体の知的財産マインドは徐々に高まりつつあり、また知的財産専門人材の充実が図られている。
 しかしながら、世界の状況は急速に進展している。世界経済のグローバル化の進展に伴い、産業・企業・事業の競争力の強化や、あるいは科学技術を資源として社会に新価値をもたらすイノベーション進展が強く求められている。また、製品サイクルの短縮化に伴う技術開発のスピードの加速化や、技術の高度化・複雑化と相まってNIES/BRICs等の新興国の台頭による産業構造の国際水平分業化が急激に進みつつある。これらを背景として、外部技術を活用した研究開発の進展、技術のオープンとクローズの使い分け等による標準普及・市場拡大戦略の進展、先進国と新興国の共闘によるコラボレーションの進展等々、新しいイノベーションモデルに基づく戦略的なビジネス展開がグローバルに加速している。
 しかしながら、残念ながら、現在の日本は「技術で勝って、事業で負ける」ことを重ねている。これは技術が国際的に劣るためではなく、むしろ技術を含めた広義の知財の活用の仕方が欧米の企業に比して遅れているためだと考えられる。最近の研究成果等 によれば、欧米諸国の“勝ち組企業”では「研究開発戦略、事業戦略、知財戦略の三位一体化」が単なるお題目ではなく、以下のような本質的な内容を伴う融合的・総合的な戦略として機能してきていることが挙げられる。
【研究開発戦略】製品/サービス特性(アーキテクチャ)に沿った急所技術の研究開発。
【知財戦略】プロプラの権利化や秘匿化によるクローズと、標準化や改版権付きライセンス等のオープンとの使い分けや、あるいは知財ミックス等による知財マネジメントの実践。
【事業戦略】市場の拡大と利益の確保を同時達成するビジネスモデルの設定。
 日本企業が得意とする垂直統合型の技術開発から事業化に至るプロセスが既に陳腐化している場面が少なくないのである。そこで、イノベーションにおいてイニシアチブをとるためには、新たな視点から知財戦略、事業戦略、研究開発戦略の三者の相互関係を見直し、企業の抱える問題・課題を掌握し、製品特性から最適な戦略を見極めつつ多様な技術を融合して付加価値のある技術へと昇華し、それを事業化に結びつけることのできる人財が求められている。つまり、「グローバル経済の時代」「プロイノベーション時代」の到来は、そこにおける知的財産マネジメントの重要性を一層高めており、イノベーションシナリオあるいは事業構想を描き、それに沿って「三位一体事業経営」を実践できる人財育成が急務なのである。すなわち、事業戦略を見据えた次世代知財マネジメント人財である。
 また、地域の研究開発型中小企業やベンチャー企業がさらに国際的に飛躍するためにも、あるいは地域における中小企業やマイクロビジネス等がリスクマネジメントを強化するためにも、適切な知財マネジメントを行うことのできる人財育成が極めて重要である。
 このような状況を鑑みれば、次世代知財マネジメント人財の育成が、極めて喫緊の課題であることは言をまたないだろう。

(文責)知財人財育成研究分科会 主査 妹尾堅一郎(東京大学特任教授(知的資産経営)

ふるってご参加下さい。

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June 04, 2009

知財人財育成研究分科会 第14回例会

知財人財育成研究分科会 第14回例会が昨晩開催されましたR0010582

第14回月例会は、前回の「続編」。というのも、大好評だった前回の「続きを是非」という声が殺到に応えたものです。
★テーマ:「事業戦略と知財マネジメントをつなぐ人財の育成」(その2)

★パネルセッション
 江村 克己 氏(日本電気株式会社 知的資産統括本部長)
  妹尾 堅一郎 氏(本分科会主査:東京大学特任教授(知的資産経営)

★セッション

NECの江村克己知的資産統括本部長に「NECの知財人財 育成」をお話いただいた後、「これからの知的資産活動とコア人材の育成」について江村氏と妹尾先生とのセッションで議論の内容を深めました。

前回議論の中で、「長期専門人材」、「思考形状記憶人材」等の概念に引き続き、さらなる議論が展開された。今回もまたまた、盛り上がり、楽しいセッション。江村氏のトークに妹尾教授が突っ込んでいく。それに対し、江村氏も応戦。という緊迫感。

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受け付けの応援もNECさんから美女が・・。

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終わっても熱気さめやらず・・・。

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May 31, 2009

たらいの水

たらい」って知っていますか? 我々の世代では常識だが、ひょっとしたら知らない人もいるのかも。これは、結構大きい「平たい桶」である。洗濯機がないころは洗濯をこの桶で行っていたり、私が小さい頃は、夏の暑いときに、いわゆる行水を行ったものである。

昨日、友人から「たらいの水」の話を聞いた。たらいは、円形をしている桶だ。その中の水を自分の方、すなわち、手前にかき集めようとするとどうなるだろうか。水は手前の壁にぶつかり、壁に沿って自分から離れていくように逃げていく。これに対し、水を向こう側に押し出したらどうであろうか。向こう側の壁にぶつかって、丸い壁に沿って自分のところに戻ってくる。商売も同じだと。

この話、コンサルティングのような仕事ではとりわけ当てはまるように思える。自分の利益ではなく、まずは、顧客のために働く。これ重要ですね。

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May 29, 2009

池内タオル<「風で織るタオル」

池内タオルは、極めて知財的な会社である。「世界で売れたエコタオル」と題した記事が、Voice 6月号(PHP)に載っている。

池内タオルは社員25名であるが、世界を相手に躍進中という。100%風力発電の電力で作られるタオルを販売している。そのタオル、「風で織るタオル」と呼ばれ、売り上げの1/3は欧米だそうだ。

その戦略は、まず、「コンセプト」を前面に打ち出している。風で織るタオルの原型は、ニューヨークのテキスタイルショーで、「The erath is protected by the wind」というキャッチフレーズでタオルを展示したところにあるそうだ。欧米のライフスタイルに合わせて、デザインはシンプルにし、差別化は、コンセプトの提示となった。商品デザインから企業デザインへと発展したのだ。

また、オリジナルブランドを作る以上、OEMは作らないという。自己ブランドの基準と相手先ブランドの基準が違っていたら、同じ商品につきブランド価値に自己矛盾が生じるからだ。

池内さんは、「いまは、モノを見る目がどんどん厳しくなって時代だと思います。だから差別化されないものは、安くても買ってもらえない」という。

まさに、企業デザインをコンテクストレベルから行い、ブランドもその視点から構築していす。意識しているのか知らないが、知財経営そのものだ。

関心空間・池内タオル http://www.kanshin.com/keyword/39352

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May 21, 2009

東京大学 知的資産経営総括寄付講座公開セミナー”知的資産ビジネス塾”

昨日、第3回 東京大学知的資産経営総括寄付講座公開セミナー に参加した。今回は、新宅純二郎東京大学大学院経済学研究科准教授による、「新興国市場開拓に向けた日本企業の製品戦略」~技術力を新興市場開拓に活かすために~という講義。

以下、その概要を紹介する。

日本のCD-Rのシェアがなぜ、アジア勢に奪われたのか、についてその原因についての講義を受けた。

日本製品は過剰品質。これに対し、台湾のメーカーはそこそこの品質。台湾メーカーは、日本のOEM生産を通じて、日本の品質管理を学んだ。製品製造にあたって、品質をどこまで下げればよいか、を考えるのではなく、0から積み上げて、どこまで積み上げれば、そこそこの品質になるかを確かめる。ただ、その守るべき品質は、顧客ターゲットにより変わる。これを適正品質と呼ぶ。市場の要求に見合った品質である。

オートバイについても同様。ホンダ技研は、危機感をもって、オートバイの品質を落として低価格戦略。品質を下げずにコストダウンは難しい。せいぜい2割、3割。品質設計基準を見直し、品質を落としながらコストダウン。バイクの速度、中国は15キロから20キロ
日本の開発は、120キロでテスト。市場はそれほどの品質を要求していない。

三星電子の品質管理は、物理的品質ではなく、市場に出した後のクレーム件数÷販売台数=体感不良率とし、これを品質管理の指標とする。品質は顧客が決めるのであり、メーカーが決めるのではない。としているそうだ。

ここまで、割り切っているのか。それでは、日本が負けるはずである。

では、過剰品質問題にはどう対処すべきか。

第1は、ホンダ技研のように、市場に見合った、適正品質にして、対抗する。

第2に、適正品質のものに対し、価格差があるが、その価格差の意味が、ユーザーにわからない。これでは、品質のよいものが売れない。そこで、品質差の意味を見える化する。

この講義の途中で、新宅准教授が、受講生に、質問したこと。富士通、NEC、パナソニック等、パソコン作っているが、どこで、作っているか知っていますか?・・・・国内と思う?。海外だと思う?。・・・皆さんどうですか。会場でも答えは割れた。

答えは、国内。でも以外に皆さん知らないですね。そういった訴えかけ、各メーカーはしていないですね。そういうことが問題。

第3に、品質の差別化軸の転換・・ローカル化を考える。国によって、国民性により、どの部分の品質にこだわるのかをみて、品質の軽重を変える。

まだまだあります。

中国の例

中国では、冷蔵庫を居間に置く。冷蔵庫を客に見せて自慢したいからだ・・ということがまことしやかに言われていた。しかし、違った。冷蔵庫の規格。幅60cm。しかし、中国の台所へのドアは55cmだった。やむなく、居間に置いていたのだ。そこで、スリム化した冷蔵庫を発売、売り上げ10倍となった。

学ぶべき、気づくべきは、現地のライフスタイルを徹底調査することである。それに合わせてローカライズする。そこに気づけるかが重要。

・・・・・新宅先生、楽しい授業ありがとうございました。

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May 20, 2009

「kiss」したことありますか?

えー。これ何?・・このタイトル、きっと、驚かれたでしょうね。

Kissと言っても、ふつうのKissではありません。「Keep it simple and stylish」の頭文字をとったものです。

これ、キングジムの「ポメラ」を評して、慶応大学の印南一路教授が評した言葉です。印南教授によれば、ポメラは、Kiss理論をコンセプトに開発されたものだ、と。丁度、ソニーのウォークマンが、「録音機能」が必須であったテープレコーダから、「録音機能」をそぎ落とし、再生機能に特化して、街にくり出し、音楽ライフを変えたことと同じである。と評している。

商品開発のコンセプトワークに使えますね。

ところで、私は、もう一つ別の角度から、「ポメラ」を評しています。これは、「温故知新モデル」であると。

え、それって何?・・続きは明日。

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May 10, 2009

母の日に寄せて<お母さん業界新聞

今日は母の日である。

お母さん業界新聞という、とてもすばらしい新聞がある。今回、その紹介とともに、編集長の藤本裕子さんに頼まれて書いた「母たちへの一文」というコラム記事を紹介させていただく。母の日にちなんで書いた、私自身の母の話である・・。

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母たちへの一文

「母の思い」

私の母は、昭和元年、農家に生まれた。乳母もいるような大きな農家だったそうで、女学校にも通わせてもらったそうだ。戦後まもなく結婚、嫁いだ先も農家だった。が、訳あって父と家を出、母の実家に戻った。父母は、厩を改装して住まわせてもらったそうだ。私は、そこで産まれた。ミカン箱をテーブルにしてスタートであったが、私が物心ついた頃は既に小さな家を購入して住んでいた。ただ、裕福でないことは確かで、生活の足しにと、よく実家の農作業を手伝いに行っていた。

母が偉いのは、私たち子供に、貧しさを感じさせなかったことである。お金がないことは子供心にわかっていたが、不足は感じなかった。「わが家には財産がないから、勉強して身を立てろ」が口癖であった。だから私の名前は、「勉」。授業参観などは必ず来てくれた。その時は、必ず和服をきれいに着こなして来る。そういう母を私は大好きであった。

今でも思い出すのが、母に背負われ、肩越しに見ていた農作業。白い割烹着を和服の上に着て料理をする後ろ姿。請け負った和裁の夜なべ仕事。石けんの残り香。「お母さんのニオイ」は石けんのにおいだ。母にとって、子供はいくつになっても子供。私がひげをはやしたとき言った言葉。「あんまり偉くなるなよ」。母の子への思いは偉大である。そんな母ももういない。

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ところで、お母さん業界新聞は、希有な新聞である。何が希有かというと、広告をとらないのである。広告をとらないということは、広告収入がないのである。それで維持していくのはとても大変であろう。

しかし、キャッチフレーズでもある、百万母力でがんばり抜いている。記者もユニークである。全国のお母さんたちが記者なのである。だから、お母さんたちの、悩み、苦しみ、うれしさ、悲しさが生の声として伝わる。

お母さん業界新聞を通じて、お母さん同士が学びあい、子育て支援をする。お母さんの自立と、子供の成長を支援するのだ。学びの場として、お母さん大学も併設している。

読んでもらいたいのは、お母さんだけでなく、お父さんや、企業の経営者達。お母さんを味方にすると、なにが良いかというと、家庭が円滑になり、ひいては社会も円滑になるのだ。企業にとっては、お父さん達がしっかり「働く」ようになるのだ。

私は、お母さん大学のこのような機能を、「見えない広告」と評しています(これ、立派な知的資産です)。お母さんを味方にすると、きっと、口コミ等で評判がよくなりますよ。

お母さん業界新聞は、子育て応援団(企業・団体)を募集しています。詳しくは、お母さん大学のサイトをご参照ください。http://www.okaasan.net/

お父さんが新聞とって、お母さんにプレゼントしたら喜びますよ。

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April 29, 2009

ハコイヌって知ってますか?<キャラクタービジネス

昨日、仕事で赤坂をふらついていたら、あるお店の前にかわいい、段ボールのキャラクターが居た。「ハコイヌ」という名前。R0010370

ハコイヌ:http://www.hakoinu.com/whatis/hakoinu_message.html

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R0010368

早速、お店に入って、店員さんとお話させていただいた。「仕事がらこういうの興味あるんです。でも仕事以前にかわいくて好きですよ。」という会話。そうしたところ、作者でもある、社長さんが出てきてくれて、キャラクタービジネスの話にもなった。

株式会社シュガーの佐藤英明さん。なんでも、クリエイターさんの登録制度を20年も前から作り、作品のビジネス化をしているとのこと。広告の世界は契約書のない世界。知財保護からいくとビジネスが前に進まないので、そういうことはせずに、前に進めることを優先しているという。キャラクタービジネスに特有のお話もたくさん聞かせていただいた。ハコイヌというキャラクターもいいけど、ビジネスの進め方もすばらしいですね。

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April 26, 2009

イノベーションクライシス

東京大学の知的資産経営総括寄付講座、第2回公開セミナー「イノベーションイニシアチブ」に行ってきた。サブタイトルは〜 技術で勝って、事業で負ける日本企業の処方箋を探る 〜。

講師は、妹尾堅一郎 東京大学 知的資産経営総括寄付講座 特任教授。講座は、セミナーのテーマをイノベーションイニシアチブ改め、イノベーションクライシスとなった。その理由は次の問題意識にある。

提起された問題意識は次の通り。

問題意識1

 半導体、液晶パネル、DVD・・・ここ10年ですべてシェアが落ちている

問題意識2

 日本の産業競争力は崩壊間近ではないのか

 日本連合軍の特許は10000、インテルは300強

 技術で勝っても、事業で負ける。技術で勝って、特許をとっても、事業で負ける。技術で勝って、特許をとって、国際標準をとっても、事業で負ける…。なぜ?

事業競争力強化に向かって、

 科学技術大国だが、科学技術立国ではない

 知的財産大国だが、知的財産立国ではない

この問題提起に従い、熱気のある講義が続いた。参加者は200名超。

「イノベーションモデル自体にイノベーションが起こってしまった。それを知らずに旧来のイノベーションモデルを前提にした競争戦略で闘おうとすると、どうなるか。この状況を乗り越えていくために、研究開発戦略・知財戦略・事業戦略の「三位一位」経営によるイノベーションイニシアチブを起点とした戦略を展開すべき。」(セミナー案内文http://www.iam.dpc.u-tokyo.ac.jp/event/pdf/article_090423.pdfより)

講義内容はとてもおもしろかった。

最後に、競争力のからくりとして、

プロイノベーション時代の知財マネジメントへ

個々の武将の時代から軍師の時代へ

などが提示された。

問題提起に答えるには、我々知財人のイノベーションが必要であると感じた次第。

最後の質問タイムには、廣崎 膨太郎氏(日本電気 代表取締役執行役員副社長)が

1.軍師を育てるポイントは?という質問。

経営トップの方々も多数参加されていた様子。

私見だが、軍師は育てるものではなく、育つもの・・ではなかろうか。

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April 20, 2009

知財人財育成研究分科会 第13回例会

知財人財育成研究分科会 第13回例会が先週金曜日に開催された。昨年度の検討テーマ、「事業戦略と知財マネジメントをつなぐ人財の育成」を踏まえ、今年は、企業の知的財産マネジメント人材に焦点を移行。

今回、日本電気株式会社・江村克己知的資産統括本部長をゲストスピーカとし、「事業戦略と知財マネジメントをつなぐ人財の育成」というテーマの下、プロイノベーション時代における「知財人財育成」の課題や悩み等について議論を進めた。

具体的には、江村氏がNECにおける、知財戦略やその人材のあり方を惜しげもなく披露。これを題材に、モデレータの妹尾堅一郎東京大学特任教授(知的資産経営)が会場をリードし、議論した。

江村氏がNECにおける、知財戦略やその人材のあり方を惜しげもなく披露する点につき、「そのようなことは、秘密にする必要はない、秘密にすべきは、技術・・」と述べていた点は大いに賛成である。知財の保護のあり方、手法、ツールについては、これを公開し、大いに議論し、実際に使う場面で、そのスキルを競い合えばよいのだ。このポリシーは全く私も同じで、故に、培ったノウハウはすべて公開する姿勢でいる。

江村氏が指摘していたのは、知財部員の傾向として、「Reactive」であるということ、Activeに動けない。これは全く弁理士側も同じで、これを「待ち受け産業」であると指摘したい。

これは、これまでの仕事の枠組みがそうさせたのであろう。しかし、何かが起きてから、発明が完成してから・・・動く、というのでは、プロイノベーションの時代は、「手遅れ」なのである。

創造を扱う知財人材である。先手を打って、創造的に動きたいものである。その点につき、「待ち受け産業」的な中にも、型に当てはめることだけの動しかできない人と、型を破って創造的に動く人がいる、と指摘させていただいた。

江村氏から、宮大工の西岡常一棟梁の話が出、棟梁になれる職人と、単なる、かんなかけや左官で終わる職人との差が語られる(なお、西岡氏のことは、「木のいのち、木のこころ」新潮文庫を参照されたい)。妹尾先生からは、型破り・・守・破・離の話し。

私の私見だが、型を破れる人、知財マネジメントができる人は、もともとそういった資質を持った人が、その才能を発揮できる状態に育つのであって、その意味で教育は重要だが、資質自体を教育で付けることは不可能ではなかろうか、と思ってきつつある。

梅の花は桜に似ているが、梅は梅であり、桜にはなれない。なお、これは、梅の資質を否定するものではない。人にはそれぞれ資質がある。それを本人が見きわめ、自身の資質を最大に伸ばすことが重要であろう。

梅には梅のよさがあり、桜には桜のよさがある。

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April 15, 2009

異業種交流会

今日は、異業種交流会・Mネットの月例会。テーマは環境。身の回りの環境から環境ビジネスまでを考える。
講師は、(有)エス・ピー・ファーム代表で、環境プランナー・プロデューサーの近藤修一さん。
環境を考えることが、企業の義務になるであろうし、それが、競争優位の源泉にもなる時代である。皆さんも環境について考えてみませんか。
このマーク群は、近藤さんが教えてくれた環境ラベルと言われるもの。皆さんいくつ知っていますか。

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